Turnitin の AI 検出における「分析対象テキスト」とは?詳しい解説

Turnitin が AI 執筆率を表示しても、その数値は提出物全体を対象にしたものではありません。モデルが分析するのは「分析対象テキスト」、つまり標準的な文法で書かれた散文の文だけです。リスト、箇条書き、文になっていない構造は除外されます。率とハイライトが食い違って見えることがあるのは、そのためです。何が対象で何が対象外なのか、そしてそれがなぜ重要なのか、ドキュメントの記述を見ていきましょう。

HumanPen チーム

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「分析対象テキスト」とは何か

Turnitin の AI 検出モデルは、文書内のすべての語を分析するわけではありません。対象としているのは「分析対象テキスト」と呼ばれるテキストの一部です。この点はドキュメントにはっきり書かれています。

"This qualifying text includes only prose sentences, meaning that we only analyze blocks of text that are written in standard grammatical sentences and do not include other types of writing such as lists, bullet points (short non-sentence structures), or other non-sentence structures."(この分析対象テキストには散文の文だけが含まれます。つまり、標準的な文法による文で書かれたテキストブロックのみを分析し、リスト、箇条書き(文になっていない短い構造)、その他の文ではない構造は含みません。)

つまりモデルが探しているのは散文、標準的な文法による文で構成されたテキストブロックです。この基準を満たさないものは分析から外れます。箇条書き、番号付きリスト、完全な文になっていない表の見出し、その他の散文ではない構造は、AI 検出の対象範囲から除外されます。

この限界はモデル自身のドキュメントでも認められています。"The model does not reliably detect AI-generated text in the form of non-prose, or code, nor does it detect short-form/unconventional writing such as bullet points (short non-sentence structures)."(このモデルは、散文ではない形式のテキストやコードに含まれる AI 生成文を確実に検出できるわけではなく、箇条書き(文になっていない短い構造)のような短い形式・定型外の文章も検出しません。)

リストが多く散文が少ない文書では、AI 検出モデルが扱える材料が少なくなり、表示されるスコアは散文の部分だけを反映したものになります。下限もあり、ファイル要件ではレポートが生成される前に最低 300 語の散文が求められます。この点はTurnitin で学位論文全体をチェックできるかで詳しく扱っています。

率とハイライトの食い違い

Turnitin の AI 検出レポートで最も分かりにくい点のひとつは、率とハイライトされた箇所が別のことを語っているように見えることです。ドキュメントはその理由を説明しています。

"This means that a document containing several different writing types would result in a disparity between the percentage and the highlights."(これは、複数の異なる文体を含む文書では、率とハイライトの間に食い違いが生じることを意味します。)

"This percentage is not necessarily the percentage of the entire submission."(この率は、必ずしも提出物全体に対する割合ではありません。)

文書の 50% が散文、50% が箇条書きで、AI 検出モデルが散文の 40% を AI 生成と判定した場合、レポートには AI 率 40% と表示されることがあります。しかしその 40% は分析対象の散文に対する割合であり、文書全体に対する割合ではありません。この仕組みを知らずにレポートを読むと、提出物全体の 40% が AI 生成だと思ってしまうかもしれませんが、実際に文書全体に占める割合はそれより低いのです。

この食い違いはバグではありません。モデルの対象範囲から生じる結果です。仕組みを理解すればレポートを正しく読めるようになります。残りの部分についてはTurnitin の AI 執筆レポートの読み方で詳しく解説しています。

モデルはテキストをどう処理するのか

分析対象テキストがなぜ重要なのかを理解するには、モデルがそれをどう扱うのかを知っておくと役立ちます。ドキュメントには次のように書かれています。

"When a paper is submitted to Turnitin, sentences from the submission are extracted and segmented into overlapping sections for prediction analysis. Each segment is classified by the AI detection model and given a value between 0 and 1, denoting the probability of the text being likely human or AI-generated."(論文が Turnitin に提出されると、提出物から文が抽出され、予測分析のために重なり合う区間に分割されます。各区間は AI 検出モデルによって分類され、そのテキストが人間の手によるものか AI によるものかを示す 0 から 1 の値が与えられます。)

モデルは文を抽出し、重なり合う区間に分割して、区間ごとに分類します。各区間には 0 から 1 の確率スコアが与えられます。この処理を通るのは分析対象となる散文の文だけです。散文ではない内容は分割もスコア付けもされません。モデルがそれを分析可能なテキストとして扱わないからです。

だからこそ、「分析対象テキスト」の範囲が率の中身を直接的に決めます。スコアは区間ごとの確率を集計したものであり、その集計に含まれるのは分析対象となる散文の文だけです。

表は対象内、文献リストは対象外

特定の二種類のコンテンツには、それぞれ独自のルールがあります。

表:"We are now able to process long-form prose text in tables."(表内の長文の散文を処理できるようになりました。)つまり、表のセル内の散文が標準的な文法による文で書かれていれば、それは分析対象テキストに含まれるようになりました。表を含む既存の提出物は、再提出して再処理してください。表に意味のある散文が含まれていて、この更新より前に提出された文書の場合、再提出しない限り AI スコアに表の内容が反映されない可能性があります。

文献リスト:"We have fixed a bug that was occasionally highlighting AI writing within references listed in a bibliography. Bibliographies are now excluded when processing the AI writing report."(文献リストに記載された参考文献の中で AI 執筆がハイライトされることがあった不具合を修正しました。AI 執筆レポートの処理では、文献リストは除外されるようになりました。)ハイライトされた参考文献の部分を含む既存の提出物は、再提出して再処理してください。以前のレポートで文献リストの中が指摘されていたなら、それはバグでした。再提出すれば、その部分は分析から除外されます。Turnitin が参考文献や引用を指摘する理由では、類似性の面で除外がどこまで及ぶのかを扱っています。

この二つのルールは、分析対象テキストの定義が固定されたものではないことを示しています。表内の散文を含め、文献リストを除外するように見直されたのです。これが、本文を変えていないのに再提出で Turnitin の AI スコアが変わることがある理由のひとつです。

分析対象となる散文での誤判定

分析対象となる散文の中でも、特定の書き方は誤判定を招きやすくなっています。ドキュメントは具体的なパターンを挙げています。

"Sometimes false positives (incorrectly flagging human-written text as AI-generated), can include content without a lot of structural variation, text that literally repeats itself, or text that has been paraphrased without developing new ideas."(誤判定(人間が書いたテキストを誤って AI 生成と判定すること)には、構造的な変化に乏しい内容、文字どおり同じことを繰り返すテキスト、新しい考えを展開せずに言い換えただけのテキストが含まれることがあります。)

"If our indicator shows a higher amount of AI writing in such text, we advise you to take that into consideration when looking at the percentage indicated."(そのようなテキストで AI 執筆の割合が高く示された場合は、表示された率を見る際にその点を考慮に入れることをお勧めします。)

つまり、散文が構造的に単調だったり、同じ言い回しを繰り返していたり、新しい考えを加えずに言い換えただけだったりすると、人間が書いたものでもモデルが AI 生成と判定することがあります。これは分析対象テキストのフィルタの不具合ではなく、AI 検出器が何を測定しているのかが訓練されたとおりに働いた結果です。分析対象となる散文の内側にある、別の問題です。

あなたにとっての意味

自分の Turnitin の AI レポートがなぜこのような結果になっているのかを知りたいなら、要点は次のとおりです。

  • 散文の文だけが対象です。 リスト、箇条書き、文になっていない構造は分析から除外されます。モデルが見ているのは標準的な文法による文です。
  • 率は分析対象の散文だけを扱っています。 提出物全体に対する割合ではありません。そのため、数値とハイライトの間に食い違いが生じます。
  • 表内の散文も処理されるようになりました。 表内の長文の散文は分析対象テキストに含まれます。表を含む既存の提出物は、再提出して再処理してください。
  • 文献リストは除外されます。 参考文献を指摘していたバグは修正されました。ハイライトされた参考文献の部分を含む既存の提出物は、再提出して再処理してください。
  • 誤判定に注意してください。 構造的に平坦な散文、反復的な散文、言い換えただけの散文は指摘されやすくなります。率を読むときはこの点を考慮してください。

条件を満たす箇所は、無料で再実行できます。

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