AI 使用を疑われたあとのアカデミック・インテグリティ聴聞会
担当教員との最初の話し合いでは決着せず、今度は正式な聴聞会になりました。ここでは Turnitin のドキュメントに実際に書かれていること、持参すべき証拠、そして提供元自身の言葉を自分の弁明にどう使うかを扱います。
HumanPen チーム
· 7 分
簡単な答え
正式なアカデミック・インテグリティの聴聞会は、Turnitin のパーセンテージだけで決まるわけではありません。Turnitin 自身の FAQ は、AI ライティング検出のパーセンテージについて「should not be used as the sole basis for action.」(措置の唯一の根拠として使うべきではない)と述べています。聴聞会で自分のすべきことは、執筆過程の証拠を持参すること、そしてドキュメント自体が数値だけでなく人による判断を求めていると指摘することです。スコアが `*%` と表示されているなら、それは 20% 未満で、ハイライトは一切生成されていません。担当教員が AI レポートの PDF を共有してくれていない場合は、聴聞会の前にそれを求めてかまいません。持参できる材料のなかで最も強力なのは、草稿の履歴、リサーチノート、そしてスコアは決定的な答えではないと書かれた Turnitin FAQ ページの印刷物です。
Turnitin のドキュメントが AI スコアについて述べていること
聴聞会で最も重要な一文は、Turnitin の AI ライティング検出機能に関する FAQ にあります。レポートのガイドには次のように書かれています。
「Our AI writing detection model may not always be accurate (it may misidentify human-written, AI-generated, and AI-paraphrased text), so it should not be used as the sole basis for adverse actions against a student.」(当社の AI ライティング検出モデルは常に正確とは限りません。人が書いた文章、AI が生成した文章、AI が言い換えた文章を取り違える可能性があります。したがって、学生に不利益な措置を取る唯一の根拠として使うべきではありません。)
FAQ は続けて、正式な聴聞会に直接かかわる一文を置いています。
「It takes further scrutiny and human judgment in conjunction with an organization's application of its specific academic policies to determine whether academic misconduct has occurred.」(学術的不正が起きたかどうかを判断するには、組織が固有の学術ポリシーを適用することと併せて、さらなる精査と人による判断が必要です。)
「further scrutiny and human judgment」(さらなる精査と人による判断)という表現が入口です。聴聞会とは、機関の学術ポリシーを当該案件の事実に当てはめる場であるはずです。レポート上の数値はポリシーではありません。それは Turnitin 自身のドキュメントが述べていることです。同じ FAQ はさらに次のようにも述べています。
「Hence, we must emphasize that the percentage on the AI writing indicator should not be used as the sole basis for action or a definitive grading measure by instructors.」(したがって、AI ライティング指標のパーセンテージは、教員による措置の唯一の根拠や決定的な評価尺度として使うべきではないと強調せざるを得ません。)
そのページを印刷してください。そして持参してください。審査委員会がパーセンテージを証拠として扱うなら、提供元がそうすべきではないと述べている一文を指し示してください。
スコアは「single data point」(一つのデータポイント)であって、判決ではありません
同じ点を裏付ける Turnitin のページがもう一つあり、聴聞会で引用する価値があります。AI Writing report をどのように確認すべきか というガイドからの引用です。
「It is not meant to provide definitive answers in isolation. More important than any tool is the educator who sees the score and makes decisions balancing this information with their personal knowledge of their students, their work, and institutional policy.」(単独で決定的な答えを出すことを意図したものではありません。どんなツールより重要なのは、スコアを見て、その情報を自分の学生やその成果物、そして機関の方針についての個人的な知識と照らし合わせながら判断する教育者です。)
そのページの次の一文は次のとおりです。
「When educators look at the AI writing score and utilize it as a single data point rather than a definitive response, then it is being used as intended.」(教育者が AI ライティングのスコアを見て、それを決定的な回答ではなく一つのデータポイントとして利用するなら、それは意図されたとおりの使い方です。)
Turnitin はスコアを「single data point」(一つのデータポイント)と呼んでいます。この言い回しは聴聞会で役立ちます。パーセンテージを認定ではなく数ある情報の一つとして位置づけてくれるからです。あなたの執筆過程、草稿、リサーチノート、そして科目への理解も同じくデータポイントです。ドキュメントは、教育者はスコアを「their personal knowledge of their students, their work.」(自分の学生やその成果物についての個人的な知識。)と照らし合わせて判断すべきだと述べています。あなたの証拠は、委員会がそれを行う助けになります。自分の AI パーセンテージが高いとき、担当教員にどうするよう指示されているか を事前に知っておく価値があります。委員会も同じガイダンスに沿って動いているからです。
レポートそのものを見ていない可能性があります
準備に影響する構造的な点が一つあります。FAQ には次のようにあります。
「Please note, only instructors and administrators are able to see the indicator.」(ご注意ください。この指標を見られるのは教員と管理者だけです。)
そして同じページには次のようにあります。
「The AI writing detection indicator and report are not visible to students.」(AI ライティング検出の指標とレポートは、学生には表示されません。)
次の一文は次のとおりです。
「However, with the PDF download feature, instructors can download and share the AI report with students.」(ただし、PDF ダウンロード機能を使えば、教員は AI レポートをダウンロードして学生と共有できます。)
同じ FAQ はさらに次のように述べています。
「While Turnitin has confidence in its model, Turnitin does not make a determination of misconduct; rather, it provides data for the educators to make an informed decision based on their academic and institutional policies.」(Turnitin は自社のモデルに信頼を置いていますが、不正の認定を行うわけではありません。むしろ、教育者が学術上および機関の方針に基づいて十分な情報を得たうえで判断できるよう、データを提供しています。)
レポートを見ていないなら、聴聞会の前に PDF を求めてください。読んでいないハイライトに対して弁明を準備することはできません。教員が PDF を共有してくれたら、どの箇所がハイライトされ、どの箇所がそうでないかを確認してください。委員会が質問してくるのはハイライトされた部分です。あなたの証拠は、その特定の箇所をカバーしている必要があります。
\*% の意味と、それがあなたの案件にどう関わるか
レポートに数値ではなく `*%` と表示されている場合、スコアは 20% 未満です。FAQ は次のように説明しています。
「To avoid potential incidence of false positives, no score or highlights are attributed for AI detection scores in the 1% to 19% range. When AI is detected below the 20% threshold in the report, it is now indicated with an asterisk (*%) and no percentage is attributed.」(偽陽性の発生を避けるため、AI 検出スコアが 1% から 19% の範囲にある場合は、スコアもハイライトも付与されません。レポート上で AI が 20% の閾値未満で検出された場合、現在はアスタリスク (*%) で示され、パーセンテージは付与されません。)
これは、レポート上にハイライトが存在しないことを意味します。モデルがどの箇所も指摘していないので、具体的に弁明すべき対象がありません。聴聞会が `*%` のスコアに基づいているなら、20% 未満のスコアは偽陽性のリスクが高すぎて表示できないと Turnitin 自身が判断したことを指摘できます。Turnitin がパーセンテージを付与せず、テキストもハイライトしないのであれば、委員会がそのアスタリスクをパーセンテージとして扱うべきではありません。Turnitin の AI スコアにおけるアスタリスク (*%) の意味 については別途扱いました。
偽陽性の特徴:スコアを割り引いて見るべきとき
Turnitin は、ある種の文章が偽陽性を生むことを認めています。FAQ には次のようにあります。
「Sometimes false positives (incorrectly flagging human-written text as AI-generated), can include content without a lot of structural variation, text that literally repeats itself, or text that has been paraphrased without developing new ideas.」(偽陽性、つまり人が書いた文章を AI 生成と誤って判定するケースには、構造的な変化に乏しい内容、文字どおり同じことを繰り返す文章、新しい考えを展開せずに言い換えた文章が含まれることがあります。)
次の一文こそ、聴聞会で引用すべきものです。
「If our indicator shows a higher amount of AI writing in such text, we advise you to take that into consideration when looking at the percentage indicated.」(そのような文章で当社の指標が高い AI ライティング量を示した場合、表示されたパーセンテージを見る際にはその点を考慮に入れることをお勧めします。)
Turnitin は、構造的な変化が少ない文章、繰り返しの多い文章、新しい考えのない言い換えについては、スコアを割り引いて見るよう読者に助言しています。課題が文献レビュー、手法のセクション、あるいは似た表現が自然に繰り返される文章だった場合、その箇所のスコアは懐疑的に見るべきです。そう述べているのはドキュメントです。Turnitin が偽陽性を生みやすいと指摘する構造的特徴を示す、自分の草稿の例を持参してください。指摘された箇所が、Turnitin 自身が警告するカテゴリに当てはまることを委員会に示してください。
聴聞会に持参するもの
ドキュメントは主張の材料を与えてくれます。証拠は事実を与えてくれます。持参すべきものは次のとおりです。
草稿の履歴。 Google Docs、Word、Overleaf のバージョン履歴です。Word、Google Docs、Overleaf でバージョン履歴を残す方法 では、必要になる前に有効にする手順を扱っています。文書が時間をかけて作られたことを示してください。一度の作業で作って提出した文書と、数日から数週間の編集を経た文書では見え方が違います。タイムスタンプが効いてきます。
リサーチノート。 注釈付きの文献リスト、読書メモ、アウトラインを持参してください。これらはアイデアの出どころを示します。AI が生成した文章には、たどれる調査の跡が残りにくいものです。あなたのノートがその跡です。
AI レポートの PDF。 教員が共有してくれたなら、印刷したものを持参してください。レポートが指摘した箇所をハイライトしておき、それぞれについて説明を準備してください。指摘された箇所が表現の繰り返しが多い手法のセクションなら、前述の偽陽性に関する注意書きを参照してください。
Turnitin の FAQ ページ。 印刷して、重要な文をハイライトしておきます。委員会に見せるべきなのは、「sole basis」(唯一の根拠)、「human judgment」(人による判断)、「single data point」(一つのデータポイント)に関する文です。これらは意見ではありません。提供元自身のドキュメントです。
書面による陳述。 自分の立場を 1 ページにまとめたものを準備してください。聴聞会が思うように運ばず正式な不服申し立てになった場合、次に読むべきなのは 自分の大学が受け付ける証拠 です。FAQ の該当箇所を具体的に引用してください。指摘された箇所のうちどれが偽陽性のカテゴリに当てはまるかを明示してください。論文は自分で書いたこと、そしてその主張を草稿の履歴が裏付けていることを述べてください。
実際に何をすべきか
聴聞会のためのチェックリスト:
- レポートを見ていないなら、聴聞会の前に AI レポートの PDF を求めてください。求めることは認められています。FAQ には、教員が共有できると書かれています。
- Turnitin の FAQ ページを印刷してください。スコアは措置の唯一の根拠とすべきではない、そして不正の認定には人による判断が必要だと述べている文をハイライトしてください。
- タイムスタンプ付きの草稿の履歴を持参してください。論文が一度の作業ではなく時間をかけて書かれたことを示してください。
- 自分のスコアが `*%` なら、それが 20% 未満で、どの箇所もハイライトされていないことを指摘してください。Turnitin は、このスコアは偽陽性のリスクが高すぎて表示できないと判断しています。
- 特定の箇所が指摘されているなら、構造的な変化が少ないか、繰り返しがあるか、言い換えがあるかを確認してください。FAQ は、そのような文章のスコアは割り引いて見るよう述べています。
- 書面による陳述を準備してください。提供元のドキュメントを引用してください。どの証拠がどの主張を裏付けるか、具体的に書いてください。
レポートのパーセンテージは一つのデータポイントです。そう述べているのはドキュメントです。委員会にそう扱わせるのが、あなたの仕事です。
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